ママンの不在

Date
7月, 05, 2022

実家が苦手だ。

ひねくれた思春期。
心理学の本を読み漁って原因探しをした20代。
親とうまくいっている人たちに憧れた。
「自分が親と同じ年齢になったら理解できる」という言葉を頭の片隅においていたけど、さらさら理解できなかった。

連絡を絶って何年にもなる。
薄情を通り越して無情だ。
「母のせいでなんちゃらかんちゃら」と思うこともなく、無。

無なんだけど、数字だけは消えない。
実家関連の日付は、前日くらいから調子が悪くなる。
誕生日とか、命日とか、誕生日とか。
頭にもやがかかったようになって、ぼんやり、じとーっと、思い出がへばりつく。
嫌だったことが、リピート再生され続ける。

今週はカミュの『異邦人』とサガンの『悲しみよこんにちは』を読んだ。
偶然にも、母親の不在が根底にある話。
いないのに、出てこないのに、不在としてそこにある。

台風と共に嵐は去った。
次は9月。

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