5/24-30 振り返りとお気に入り

 

■今週の振り返り

読んだもの:
デイビッド・サックス『アナログの逆襲』
内田樹・岡田斗司夫『評価と贈与の経済学』

生活:
前半は仕事の提出物作成のために全力を使った。出来上がって、送って、燃え尽きて、そのまま体調不良。体が重くて、横になっている日が多かった。週末に新しい英単語カードを作った。エクセルに入力して、名刺サイズのカードに印刷。今回は300語くらい。本が溢れてカオスになっていたので、本棚の整理もした。

 

■今週のお気に入り

家具: カリモク60 オットマン
昨年購入したKチェア。足を伸ばす用にオットマンも欲しくて、ある目標を達成したら買おうと決めていたもの。先月の誕生日あたりに注文して、今週届いた。配送係の方(たぶんカリモクと契約している配送会社)が、梱包を解きながら、「カリモク60、かわいいですよね」と言ってくれて嬉しかった。

ゲーム: 言葉の置換
週末、夕飯前に夫と散歩に出かけた。夕飯の予定は、大分の味、吉野の鶏めし。夫の好物。歩いていたら、彼が「遠いよー(=こんなに歩くの面倒だよ)」と繰り返し文句を言うので、「今度『遠い』って言ったら鶏めし作んないもん」と返した。すると、次の瞬間から「遠い」が「鶏めし」に置換された。なので、横でずっと「鶏めしなあ~(=遠いなあ~)」、「鶏めしじゃない?(=遠いんじゃない?)」「鶏めしー・・・(=遠いー・・・)」というふうに、「鶏めし」を連呼していた。「遠い」と愚痴られるよりも、鶏めしを心待ちにしてもらってるみたいで、気持ちがよかった。たくさん笑った。

詩: 夫との日常を書いてみたやつ

洗濯物を取り込んだ君が
私の礼を待たずに言う
「どういたしまして」

風呂の給湯ボタンを押した君が言う
「ふう~、たいへんな仕事だ」

味見だけした君が言う
「ぼくの力作」

 

 

2/1-7 振り返りとお気に入り

 

■今週の振り返り

読んだもの:
佐藤雅彦・菅俊一・高橋秀明『行動経済学まんが ヘンテコノミクス』

生活:
オンラインミーティング、病院の定期健診めぐり、新しいコンピューターの受け入れ準備、データ移行、散歩、休憩で構成された1週間。

 

■今週のお気に入り

行動:新しいコンピューター導入に際した夫の言動
ずっとノートパソコンユーザーの私が、「基本在宅だし、デスクトップでもいいかも?肩こりが減りそう」と思ったこと。在宅勤務をしていた夫が、「ディスプレイを買い替えたい。今使っているものをどうしよう」と思ったこと。ふたつが重なって、私の書斎に新しいデスクトップパソコンと、おさがりの4Kディスプレイが来ることになった。

夫はエンジニアで、いいパソコンを使っている。仕事柄、会社支給のパソコンはもともとハイスペック。数年前に「負けてはいけない」と宣言して、家のコンピューター環境をえらくよくした。いいものなので、よく自慢する。頻繁に買い替えることなく、長く大切にするぶん、同じ内容の自慢が数年単位で続く。

「これはね、こういうスペックでね、すごくいいんだよ。ほーら速い」
「こういうスペックのパソコンじゃないと動かないゲームなんだよね」
「見て、この色。このディスプレイだからなんだよ。いいよね~」

 

私にはコンピューターのスペックの違いがよくわからない。何歩か譲って、私が好きなもので置き換えて考えてみてもわからない。だけど話している表情が楽しそうなので、訓練のすえ手に入れた技術で穏やかに対処する。

 

そんな夫が大好きな「いい機械を吟味して買う」に、「大好きな人のために」をくっつけたのが今回。もうお祭りである。
 

私の好みや使い方を訊ね、「自分が使っているものほどいいものは必要ない」「要求を満たせば、あとは自分の好きに選んでいい」と判断。必要なレイヤーの中から、品質・値段・メンテしやすさなどを考慮した、ベストな選択を探していく。オンラインショップの、媚びのないページで、各パーツのスペック表から好みのものを組み合わせて選び、最終価格がどうなるか調べる。2週間くらいやっていたと思う。永遠に楽しそう。彼が選んでるのは私のパソコン。

 

ベストな構成に辿り着き、注文。彼の数年前に買ったコンピューターのほうが、基本スペックが上なのだが、あるパーツだけ、年が経った分開発が進み、彼のよりもいいらしい。ということで始まった「いいないいな」(①)。

「いーなー。ぼくのよりもいいのなんて、いいなー」

 

注文してから組み立ててくれるということで、待つ。ライン生産方式ではなく、セル生産方式(1~少数名で完成させるやり方)なのもまた、彼の心をくすぐる。出荷された場合は、当日夜に連絡が来るらしい。ということで始まった、帰宅後の「まだかな」(②)。

「コンピューター、製造中だよ。まだかなまだかなー」

 

上記①+②により、

「いーなー。ぼくのよりもいいのなんて、いいなー。いま製造中だからね。まだかなー」

が続く3週間。

 

>いよいよ出荷された日。

「接近警報!!」

 

到着予定日の朝。

「いーなー。ぼくのよりもいいのなんて、いいなー。いま接近中だからね。まだかなー」

 

到着。満面の笑みで受け取り。開梱前に記念撮影。彼が持ってるのは私のパソコン。

 

セットアップ。

「いーなー。ぼくのよりもいいのなんて、いいなー。お、やっぱり速いなー。いいなー」

 

設置。
私の部屋は、机、サイドテーブル、ベッドが並んでいる。サイドテーブルの下にデスクトップパソコンを置いた。

(私のベッドにうつぶせになって横たわり、パソコンを眺めながら)
「いーなー。ぼくのよりもいいのなんて、いいなー。かっこいいなー」

 

1日後。

「おっ。新しいコンピューター、いいなー」

 

2日後。

「新しいコンピューターに向かって座っているのを見るのがうれしい」
「いーなー。ぼくのよりもいいのなんて、いいなー。かっこいいなー」

 

3日後(今日)。

私「今日はブログを書くよ。新しいパソコンでね」
夫「いーなー。ぼくのよりもいいのなんて、いいなー」

 

自分のを買うには、まだ数年様子を見るらしい。つまり、だ。

 

 

 

好きな人からのLINE

 

たとえばあなたの知的好奇心をくすぐるとても興味深い記事や、好きな芸能人やスポーツ選手の、かなり熱のこもったインタビューが、タイムラインに流れてきたときのことです。しかし、そんなときに、あなたが気になっている異性(同性でもいいですが)、尊敬する人物からLINEでのメッセージが届いたとします。どちらも同じ文字情報です。あなたにとって、より心が躍る、重大なメッセージとなりうるのはどちらでしょうか。
多くの人はおそらく、後者の「好きな人からあなたのために送られたメッセージ」のほうが、より心躍るものになるのではないかと思います。つまり、どんなに作り手が熱をこめたものを発信しても、それは自分の身近な人物からのメッセージ―たとえそれが何気ない気軽なものであったとしても―にはかなわないのです。現代における最強のコンテンツの作り手とは、一流のクリエイターや編集者ではありません。それは多くの場合、自分の好きな人であったり、恋人であったり、友人であったりするのです。

チェコ好き『旅と日常へつなげる』

 

編集・ライターをしていたときに読んだ電子書籍で、今もたまに読み返す。2016年に発行されたもの。

今日、この引用部分を思い出したとき、「そういえば、夫からLINEが来たとき、『夫から』って思ってないな。『好きな人から』来たって思ってるな」と気づいた。夫に訊いたら、彼も同じだと言っていた。この先がどうなるかわからないけど、家族になってそろそろ10年になるというのに、お互いを役割のラベルで認識していないのがおもしろかった。

 

 

ベストアルバム

 

これまで書いてきたものの中で、特に多く読まれているもの、私をよく表すもののまとめ。

 

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■言葉とのつきあい
MY LIFE WITH WORDS
新しい言葉をつくっちゃえ!
葉桜を覚える
風呂の蛇
Flamboyantly 自信をもって、大胆に
コピペ弁当の再定義
歯医者のプレイリスト
「月には住みたくないですね」

 

■とても多くの方に読んでいただいているもの
スタートレック お近づきプログラム

 

■細く長く読んでいただいているもの
(祝)ぼく自身の歌
夜は短し歩けよ小娘
【翻訳】ヴァージニア・ウルフ「クラフツマンシップ」
無印の絵本ノートでつくる旅のしおり

 

■家庭内起業家としての側面
おうち企業制度と公式LINE
新会社設立のお知らせ

 

 

新会社設立のお知らせ

おうち企業制度 のつづき。

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お世話になっております。

平素より、たきじり家とお付き合い頂きありがとうございます。
かねてより準備してまいりました新会社2社を発足の運びとなりましたので、謹んでお知らせ申し上げます。
「おうち送風局」は環境に配慮した風事業、「そなえる株式会社」では防災事業を基軸にしております。

これもひとえに皆様のご支援の賜物と心より感謝申し上げる次第です。
皆様のご期待と励ましにお応えするべく、日々精進する所存でございます。
今後とも一層のご指導、ご鞭撻を賜りますようお願い申し上げます。

1
会社名:おうち送風局
会社設立日:2020年6月29日
親会社:株式会社OTTOホールディングス
事業内容:エアコン温度の管理、扇風機・サーキュレーターの効果的な設置、お客様ニーズに配慮したピンポイント送風、洗濯物の室内乾燥、うちわで酢飯冷まし、送風機器の清掃マネジメント

2
会社名:そなえる株式会社
会社設立日:2020年6月21日
親会社:株式会社YOMEホールディングス
事業内容:備蓄品の選定・購入・保管・定期点検・ローリングストックの実施、防災意識向上運動の推進、防災資料収集、被災時のリーダシップ発揮(備蓄品に限る)

会社設立に関するお問い合わせ:お会いした時に直接
住所:名古屋市たきじり家
TEL / FAX:一般非公開

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おうち送風局はいい会社で、エアコンの風が台所に届かないとき、扇風機の位置や角度を計算して風を送ってくれる。
「ただいま涼しい風をお送りしております」というCMつき。
仕様上、連続8時間でタイマーが作動し、自動OFFになってしまう扇風機に関しては、「労働基準法を遵守しております」とのコメント。

学生時代から「パソコンの熱暴走」を抑えるために研究を重ねてきたということで、送風ファンへの思い入れは強く、満を持しての起業である。
会社として「仕事が夏に集中すること」を避けるため、アナログではあるが酢飯冷まし事業もおこなっている。

そなえる株式会社は、1年前に構想して、ようやく始めることができた。
こつこつ作ってあった備蓄品の購入リスト。
OTTOに「そろそろ揃えよう」と言われて、ネット通販を中心に買いそろえた。
消費期限、使い方、栄養、敏感肌適正、生活の仕方、好み、管理方法をよーく考えて、私たちにとって最適な備蓄ボックスをつくった。

6月に元気がなかったので、てっきりOTTOがYOMEに目的をもたせて元気づけようとプロジェクトを与えてくれたんだ、やさしいなーと思っていた。
が、7月になってメインの理由が分かった。
キャッシュレス還元が終わる前に買い揃えろという実利的な話で急かされていたのだった。
OTTOはたまに、しれーっと私を動かす。しれーっと買い物カゴにコロッケを入れる。
「今気づいた!!本質を理解した!!」と言ったら、
「それは5%だけでございます。残りの95%はやさしさでできております」とのリプライ。