ラブレター

昔の記事と、それを書いていた自分が好きだった。
いなくなって久しい。

なぜ消えたのか、アーカイブを確認したら、体を壊していただけだった。
いなくなってなかった。

私は私が好きなんだと気づいた。
私の好きな2018年の私に、長く生きていてほしい。
若かった頃への悔いではない。
自分への恋だ。

 

これって「うぬぼれ」では?と辞書を引く。
実際以上に自分がすぐれていると思い込んで得意になる、とある。
んー、違う、と思いつつ、どうして「自」を「うぬ」を読むんだろうと漢和に移る。
「自棄(やけ)」と「自惚れ(うぬぼれ)」は難読語らしいが、疑問は残ったまま。
知的好奇心が高まる。

そうそう、こうやって、言葉をトリガーにして遊んでいくんだった。
それが自由で、大好きだった。

 

行きたい展示の開催場所が、アムレテロンという本屋だった。
エスペラント語で「ラブレターを」。

農場で過ごす日々

ケガで気落ちし、仕事で途方にくれ、疲れ、夫に無理を言って病院に送迎してもらう×2、という週だった。
8月は絶対安静、9月以降はリハビリらしい。
インターネットで靭帯の情報を調べてみたら、吐き気が出たのでやめた。
不安と楽観が入れ代わり去来していて、感情全体でいうと無である。

本や動画、食事を楽しめず、ゲームをしながら時間を溶かした。
農場経営をするゲーム、hayday。
削除していたアプリを再インストール。
作物や加工品を作って出荷し、お金と経験値を得る。
貯まったらレベルアップ。
いつもは手を出さない設備投資や町の開発にも取り組んだ。

何もできない時間を共にしてくれるコンテンツは頼もしい。
この先、もし入院することがあったら、本じゃなくてゲーム機を買って行こう。
最初にソフトを買い切ることができて、途中の課金の心配なしにのめりこめるやつ。
知的な労力を使わなくても、違う世界へ連れていってくれるやつ。

悲しき重傷

ローソンに干し芋を買いに行こうとして、外の階段で転んだ。
右足首がグキッと音を出して折れ、バランスを崩し、それを支えようとして左ひざをすり切った。
時間が経つにつれて痛くなり、歩けなくなった。
パニックで吐き気がした。
夫を呼んで病院に行った。
足首がぷくぷくに腫れていた。
足首の骨が折れて、靭帯が切れていた。

初めての、ギプスと松葉杖の生活。
松葉杖を使うにも体力がいる。
段差を登るにもコツがいる。
幸いキャスターつきの椅子があったので、家の中ではわりとスイスイ生きているが、トイレとお風呂は段差ゆえにハードタスク、外出はドアをうまく開けられないのでひとりでは完全に無理である。

仕事も減ってしまった。
買い出しは夫、料理は8割がた夫、洗濯も夫。
アイロンは座ってできるので私。

1カ月は病院以外に外出できないので、本屋に行きたいとか映画に行きたい、スーパーであれ買おう云々の欲が一気になくなった。
やっとこさ慣れたジムにもしばらく行けない。

靭帯がつながったら、すぐに歩けるようになるものなんだろうか。
リハビリってあるんだろうか。
かかりつけの医者が、あまり説明をしない、こちらから質問しないと情報を出さない人で、今のところ先のことがわからない。

普通に歩けるって、すばらしいことだったんだなあと思う。
よくなったら絶対に鰻と焼肉を食べる。

たしなみ

この1カ月、よくお酒を飲んだ。
といっても浴びるようにではなくて、晩酌、仕事を頑張った日の週末の昼など、回数が多かったということ。

それで気づいたが、私はあんまりお酒が好きじゃないらしい。
味は好きだけど、胃にダメージが蓄積するのがわかる。
飲むとしばらく、薬を飲めないのも調子が狂う。
今年クラフトビールの味を覚えて、いろいろ探索してきたけど、好きな味に偏りがありすぎる。
好きなところと好きじゃないところを天秤にかけたときに、好きじゃないところのほうが多い。

気持ちの切り替えができる嗜好品。
コーヒーや紅茶、スイーツ。
どれも体が受けつけない。
あんまりお酒が合わなさそうなのに飲み続けていたのは、まだ自分が楽しめる余地のある嗜好品を手放したくなかったから。

手放したら。
生活が、実直な学生のそれみたいだ。
仕事、勉強、読書。
白湯、水、炭酸水。
仕事、勉強、読書。
白湯、水、炭酸水。

まあ、それもいいか。

気持ちの切り替えために、スキンケア、ヘアケア、ファッション、運動を楽しみたいなと思っている。

結婚記念日

結婚して10年目に入った。
人生の1/3以上を一緒に過ごしているというのは、なんだか不思議だ。

毎朝「おはよう」と言って、毎晩「おやすみ」と言う日々を繰り返している。
10年前より確実に年をとったのに、10年前みたいな感覚で、毎日を新鮮に迎える。
それが私だけのことじゃなくて、彼もそうらしいのが、すごいと思う。

さっき彼のワイシャツのアイロンをかけた。
我が家はおのおのが得意な家事をすることになっている。
私がアイロンをかけている間に、彼は部屋の掃除をする。

アイロンをかけ終わって、「できたよ~」と言ったら、「ありがとうね~」と近寄ってきて、シャツをハンガーにかける私の背中に抱きついてきた。
「ありがとうって言ってくれることにありがとうよ」と言ったら、重ね重ねの礼が返ってきた(きりがない)。

月日を経て慣れたところと、月日を経ても慣れたものとして扱わないところとのバランスが絶妙。

この10年は変化が激しかったので、次の10年は穏やかに暮らせるといいな。