体の贈り物

Date
6月, 18, 2020

著者:レベッカ・ブラウン
訳者:柴田元幸
出版社:マガジンハウス
発行日:2001年2月22日
形態:単行本

The Gifts of the Body
by Rebecca Brown
1994

 

終末医療に携わるケアワーカーによる語り。
担当する患者とのあいだで授受されるものが、「○○の贈り物」と名付けられて各話のタイトルになっている。

「迷惑をかける」「迷惑をかけないように」といった、「迷惑」についてここ数日考えている。
私は「迷惑をかけてごめんなさい」と思って生きてきて、この体で生きていく以上それはこの先も変わらない。
加えて命にかかわるような病にかかったときに、その卑下がなくなるだろうかといえば、たぶんそうじゃない。

かけるのが当たり前と居直るのも、迷惑をかけるからもう全てに意味なしと故意に絶つのも違う。
普段から思いやりを配り合うことが落としどころな気がするけども、うまく思いやれない、思いやりが的外れなときはどうすればいいんだろう。
授受の総量でみるときに、私は受け取るものの方が多くて、申し訳なく思う。

この本を読んで、体の贈り物にもいろいろあって、こんなふうに授受できるものなんだと気づかされた。
渡せるものを増やしたい。