2019/11/11

Netflix「エイリアニスト」、1-10。
最終回のラストシーン。
主人公の精神科医が、老いた父の住む施設を訪れる。

 

I don’t really know why I came.
Maybe because now I’m free to speak my mind.

I’ve always blamed my failings as an adult on what you did to me as a child.
Those failings … were my own.
I remember something you once said to me.
“Nature never allows a man to be more than he is. Only less.”
For years, I believed those words reflected your own bitterness and failure.
But now I understand they were for my benefit.
You were simply preparing me for what you knew would be a lifetime of disappointment and pain.
But you were wrong, I know that now.
I still believe we can be better than nature intended, even if you can’t.
You did the best you could.
Goodbye, Papi.

自分がうまくやれないのを、過去に父さんから受けた仕打ちのせいにしていたけど、違う、自分のせいだった。
それと、昔言われた「人は持って生まれた以上のものにはなれない。それ以下にしか」という言葉。
父さんが自分の後悔や痛みから吐いた言葉だと思っていたけど、違う、僕のためだった。
人生につきものの失望と苦痛に備えさせてくれていた。
だけどそれも間違いだと、今ならわかる。
人は持って生まれたもの以上に成長できると思う。
父さんには無理でも。
父さんはがんばったよ。

 

もともと、even ifは英語の中でも好きな表現なんだけど、このドラマのこのラストのこのeven if以下は、英語じゃないと言えない感じがして繰り返し観た。

 

 

2019/10/13

きっかり正午から作り始めたコロッケ。
簡単なレシピを2種類、ふたりで手分けしたけど
出来上がったのはおやつの時間。
冷凍ストックする分はあとにして、早めに食べればよかったかな。

ポテトコロッケは練乳入り。
買い忘れて豆乳と砂糖で作った。
里芋コロッケは塩麹入り。
シンプルな「混ぜるだけ」に行くまでの、ぬるぬるの皮むきが終わらない。

横で玉ねぎを飴色になるまで炒める人。
2種類の芋をゆでて、それから2種類の肉に火を通す。

すべての工程に手間がかかる。

あれおねがーい
おっけー
こっちどうしよー
そこー
これはこうするの
おーん
うしろとおるよー
きをつけてー

お店に行けば
1個100円くらいで手に入って
お昼にすぐ食べられて
油の処理もしなくてよくて
ずっと楽なんだけど。
今日は「し」と「い」をくっつけたかった。

ポテトコロッケは揚げると思いのほか膨らんで気品をまとった。
里いもコロッケはかじると中がとろとろで、クリームコロッケみたいだった。

 

笑顔でぽてね(コロッケver.)を見送って
お目覚めを待つ午後7時。
もぞもぞ起きてきて
しゃきしゃき感3割増で台所へ向かった人に
「そろそろ夕ごはんの時間だよ!」と急かされる。
今夜は作り置きのカレー。

2019/10/12

唇が切れて血が出た。
ハロウィン仕様だと笑う。

 

 

2019/09/18

I Was Icarus
by Ulrich Berkes
Issue no. 106 (Spring 1988)

It must have been a hot summer back then, when I could fly.
I was maybe seventeen.
My room was on the ground floor, facing the back.
Night after night I lay on the bed and imagined myself flying.
That was a strain, I tell you.
Usually I’d lie perfectly still for an hour before my body rose from the bed.
Very slowly I rose, until I hovered a meter or so off the floor.
Then with swimming strokes I propelled myself through the open window.
Outside I flew higher and higher, over the garden fence, over the clothes-lines, over the roof tops and the apple-trees on the outskirts of town.
The entire flight I felt the wind’s touch on my skin,
and sometimes I heard voices, calling.

—Translated by George Kane

文芸誌Paris Reviewのメールマガジンが、毎日詩を届けてくれる。
過去に誌上に載った詩の中から、少しずつ。

9/14に届いた詩が気に入って、何度かメールボックスを開けて読み返したり、ひかえめの声量で読み上げたりした。

2019/08/31

月末はまた体調を崩した。
今年おなじみの病なので、気配が現れたところで早めに病院へ行き、悪化をまぬがれた。
体が痛いと気持ちがやられてしまうから、先まわりできたのはほんとうによかった。
スーパーマリオブラザーズのゲームの第1ステージを最速でクリアするような達成感(クリボーを倒したりコインやキノコを集めたりすることなく、ただただ最速でゴールを目指すやつ)。

寝ているときに観た、Netflixの「100万ポンドのメニュー」。
イギリスの一等地にレストランをもつため、アイデア・スキル・熱意をもつ人々たちが投資家にアピールするドキュメンタリー。
数日間、実際にポップアップストアを開き、戦略やメニュー、オペレーション、客の受け、将来性、サービス、人柄、経営手腕を評価される。

私が好きなのは、投資家がどんな視点をもっていて、何に興味をもち、何を話すか、話さないかを追うこと。
お金持ちの個人投資家は、お金は出せるが人材育成までは手をかけられないと言うし、チェーン店の拡大を重視する投資会社の人は、どんなにチェーン店向けの商材でも、挑戦者の目指す方向性が大衆化ではないと知ると顔が曇る。
有名な店をいくつも経営する料理人は、できるだけよいところに目を向けようとして、才能のある若者には未熟さ・粗さを承知で投資する。
星付きホテルの経営者一族のひとりは、料理やストーリーに正統派の重みを求める(料理がとびきりおいしくても、出身地でもない、住んだこともない国の料理をつくるチームより、その国にどっぷり浸かった経験のあるチームを重視するなど)。
投資家の視点をなぞっていくと、見ているところと発言が一貫しているので、つい挑戦者に「そりゃそこはそう言われるだろうよ」「予測できたんじゃないの?」「あああ、ポイント押さえて話そう?今致命的にずれたよ…」とか言いたくなる。
「~したい」を実現するには、目指すものと、目指すものからリストアップされる各種項目にひとつずつ具体的に答えることが必要。
シーズン1はどこか検討不十分、バランスの取れてない部分があることで落とされた人たちがたくさんいた。
だからこそ、投資を手にしたチームのバランスが美しく見えた(店を構えて、かつ改善しながら続けていくってすごいことだな)。

シーズン2では、シーズン1より投資家が優しくなった印象(露骨で吹いた)。
番組の構成はメリハリが増していて、挑戦者のストーリーがより表現されている。
投資家に指摘されたことを、挑戦者が翌日すぐに改善し、「素直でやる気が伝わる」と評価されるシーンはいくつかあるのだが、番組制作者がよりよい番組を求めて自分にメスを入れているところ、「人のふり見て我が振り直せ」なところもおもしろい。やる気が伝わる。

投資家にプレゼンするなら、私はどういう要素を話すだろう、何が抜け落ちてるかなと考えたりもした。