旗を掲げる

Date
5月, 30, 2022

自分が作ったもので、相手がよろこんでくれると嬉しい。
チームで作ったものが、届けたいと願った人に届くと嬉しい。

去年から、相手が欲しいと思っているものを、相手と一緒に作る、ということをやっていた。
お菓子屋さんを営む友人の、吊り下げ旗を作ること。
吊り下げ旗は、かき氷屋さんにあるような、看板代わりの小さな旗。

両面のデザインを私が考えて、刺繍の図案に起こし、表裏を手分けして刺繍することにした。
彼女が刺繍初心者だったので、入門キットを作って、送るところから始めた。
秋に刺し始め、冬になり、春が過ぎ、蒸し暑い日が続くようになった今週。
ついにできあがった。

私は飽き性で、同じものを2回は作らない。
作りたいと思うイメージが先にあって、試行錯誤しながら、新しい技術や作り方を学んで作る。
今回も同じで、作り方は手探りだった。
加えて、初めて、リアルで会ったことのない人と、リモートで、長い時間をかけて、一緒に作った。

モノとして作っていたのは旗だけど、その過程で、関係も作っていたと思いたい。
刺繍が進むたびに、ミーティングで笑いあうたびに、自分が外にひらいていく感じがした。
3年前には考えられなかった景色だ。

彼女はいっぱい「ありがとう」と言ってくれるのだけど、そっくりそのまま私もお返ししたい。
一緒にいさせてくれて、どうもありがとう。

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