外にひらく

Date
3月, 28, 2022

「胆のう炎ですね」

2020年の夏、食事をうまく消化できなくなった。
もともと胃が弱く、逆流性食道炎になったこともあったので、「またかー」と思っていた。
だけど、胃薬を飲んでも効かない。
下着や服の締めつけを緩めてもだめ。
出かけている最中にお腹が痛くなったり、夜中に何度も吐いたりした。
日中に倒れ始めて、ようやく病院に行った。

検査で、食後はしぼんでいるはずの胆のうがパンパンのままだとわかった。
細かい胆石が詰まっていて、胆汁が出ず、食べたものが消化されないまま胃に残っていた。
痛み止めの薬が効かない場合、手術だと言われた。

好きなものを食べられなくなり、コロナ流行初期の緊張感もあり、元気がなくなっていった。
できないことばかりで落ち込んだ。
手術は回避したものの、胆石を薬で溶かそうと試みていたため、ただ時間が過ぎるのを待っているような日々だった。

その冬に始めたのが、週報だ。
自分が、自分のささやかな前進を称えるための記録。
https://junkotakijiri.com/?p=3722

In academia your to-do list is a never ending cycle and at times it’s difficult to judge progress. Writing a paragraph is progress. Reading 10 pages is progress. Taking a break is progress. Surviving is progress.

私は英語の文学作品をもっと読めるようになりたくて、勉強を続けている。
始まりに据えたこの言葉に、幾度となく救われた。
英単語は毎日覚えたけど、それしかやれない日があった。
1ページどころか、数行しか文章を読めない日があった。
寝ていることしかできない日があった。
毎週月曜日に、1週間を振り返るブログを書き、投稿したが、以前のようにのびのび楽しく書くことはできなくなっていた。

胆石が溶ける兆しを見せた2021年の秋。
ある会社に関わるようになった。
体調が不安定なのと、責任を負いたくなかったので、対価はもらわなかった。

1年経った、2022年の冬。
いろいろなことが重なって、個人事業主として対価をもらう覚悟を決めた。
屋号を決めて、開業届を出し、事業用口座も作った。

たった3カ月の間にも多くの変化があった。
約2年前の自分からは、想像できなかった場所にいる。
出会った人と、一緒に仕事をしていたら、思いのほか遠くまで来れてしまった。

今は、箇条書きの週報よりも、長い文章を楽しく気ままに書きたい。
夫が「閉じこもってたら、それ以上広がらない」と言っていた。
今度はこの言葉を始まりに据えて歩いていきたい。

 

 

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