頭が下がる

Date
2月, 10, 2021

 

散歩のルートはいくつかある。丘の上の広い公園を歩き回るのを基本にして、コンビニやドラッグストア、スーパーで用事を済ませる。今日は鬼ごっこをしている子どもたちの中を歩くのがためらわれたので、公園での滞在を最小限にして、遠くの土手に向かった。道すがら、信号のない横断歩道で、渡るタイミングを見計らっていたときのこと。郵便局の車がすーっと止まってくれた。うれしくて、会釈して渡った。

土手は気持ちがいい。土手に行って帰るだけでも目標歩数が達成できるのもいい。普段は音楽をかけながら何かの作業をすることは少ないけど、散歩のときは聴ける。思索モードのときの頭は、詩的な日本語が欲しくて、GRAPEVINE、直太朗、椿屋四重奏あたりをリピート。大体何かの単語がひっかかって、何かを思い出して、景色を見てるようで見てない感じで歩く。あるものをどう伝えるか、を考えているときは、流行りの曲と、坂道グループの曲を聴く。どんな具合の言葉と展開が、たくさんの人の耳に入って、生活になじんでいるのかを想像する。難しい言葉を使わないのだなあとか、ストーリーの構成はよくあるやつだけど、新しい時代に新しい人たちが作り直してるのがいいんだろうなあとかぼんやり思う。日本語を聞きたくないときはThe Rasmus。

土手から見える公園で、小学生とおぼしき子どもたちの、野球の練習が始まるのを見た。コーチとおぼしき大人と一列に並び、帽子をはずして、グラウンドへ一礼していた。しばし立ち止まって眺めていた。再び歩き始めたとき、土手の道の先からママチャリがやってくるのに気づいた。女性が、平坦な道を重そうに漕いでいた。不思議に思っていたら、後ろに野球少年を乗せていた。4年生くらいか。たくましい体つき。遅刻しているからか、女性に礼もなく、すぐにグラウンドへ駆けて行く。女性は自転車に乗らず、押して進み始めた。グラウンドから離れたところで自転車を止め、グラウンドの様子を見ていた。その様子に惹かれたけど、私が見つめ続けるのは怪しい。追い抜く。

スーパーでワカサギのフリッターを買う。夫が食べたがってたやつ。今週はぼちぼち健康だけど、体調を崩したときのために、チルド食品もいくつか買った。

帰り道、信号も横断歩道もない場所で、渡るタイミングを見計らう。薬品会社の車が止まってくれた。うれしくて、会釈して渡った。

 

 

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