12/7-13 振り返りとお気に入り

Date
12月, 14, 2020

 

ウィークリーレビューを始めてみる。代わり映えしない、淡々とした毎日だから、書いても仕方ないと思っていた。しばらく、「目標をつくって、それに向かってがんばる」を意図的にしないようにしていたのもある。でもこの前、Corey J. Miles さんのツイートを読んでから、「プログレスの記録をつけるなら、どんな感じになるかな」と考え始めた。あれこれ思ったり、考えていたりしたので、残すことに決めた。

In academia your to-do list is a never ending cycle and at times it’s difficult to judge progress. Writing a paragraph is progress. Reading 10 pages is progress. Taking a break is progress. Surviving is progress.

 

■(そもそも)私が目指していること:
不確実性、欠点、恐怖、弱さ、寂しさに直面しながらも、自分の制作を日々前進させる

■そのための手段:
・ 新しい言葉を覚える
・ 「好き」や「ガーン(というくらい衝撃的)」と感じるものを集める
・ 自分で問う、考える、書く

言い換えると、
将来のことわかんないし、税金を納めるという意味での「仕事」をしてないし、体調管理は難しいし、過去のできごとが今を圧倒して占領することもあるしで、落ち込んだり止まったり倒れたりすることも多いけど、どこにいても、いくつになっても、どんな状態でも何かをつくることを続ける。新しいことを学ぶ、読む、考える、書く、つくるのサイクルを回し続けるぞ。
ということ。

大学院に行くとか、資格取得を目指すとか、今の仕事に必要だからという理由で勉強するんじゃない。知的な人に見られたいから本を読む、んじゃない。いつか本を出版したくて、バズって有名になりたくて、お金持ちになりたくて書き続けるんじゃない。「つくる」というのは文章だけじゃなくて、自分の考え方、思想、倫理観、生活、食事、空間、人との関係、社会との関係をつくることも含む。自分で考えて、形にしてみて、自分の心や人の反応の動きを観察してみる、また考える、の繰り返し。私はサイクルを回してるときがいちばん楽しいし、私らしいからそうする。

 

■今週の振り返り

読んだもの:
・William Faulkner, Barn Burning(ざっと読み、精読。意味が解らなくて読み切れず。単語だけ抽出)
・Toni Morrison, Recitatif(ざっと読み、精読、単語抽出まで。来週、もう一度読む)
・Norton Introduction to Literature の Character の章の小論
・イギリスの言語教育に関する本2冊

フォークナーは読めなかったけど、モリソンは読めてそう。読み終われそう。何か読めないものがあったときは、落ち込んでしまうまえに、次の読みものに向かうのだいじ。

生活:
フォークナーと戦ったり、(オンラインで)人と話したり、スープの作り置きをしたり、新しい運動習慣を始めたりした。ら、結構疲れてて、かつそれに気づかなくて、「なんかしんどいぞ」という木曜日~土曜日だった。瞬間的に「なんでだ?」とか思ってたけど、1週間を俯瞰して考えれば簡単である、休んでないんだから。私の生活は土日=休みじゃない。疲れたら休む、なのだけど、「疲れたら」を感知するタイミングがいつも遅すぎる。「今日はすげーがんばったなー」と思ったら、疲れを感じてなくても、次の日は休むようにしたい。

 

■今週のお気に入り

言葉:Round Character
「丸みのある登場人物」という文学用語で、「性格・内面心理などが紋切型でなく、十分に肉付けして描かれ、現実の人間と同様に、読者の予想できない行動をする人物」の意味。「現実の人間と同様に、読者の予想できない行動をする」というところが好き。人間の行動を予測する職業や技術が嬉々として求められる時代の、予測できなさ。

言葉:foil
「(いい意味で)引き立て役」の意味。アルミホイルみたいにキラキラした、レフ版みたいな人のことかと想像した。最初にこの意味で使った人は誰なのか気になる。たぶんOEDには載ってるから図書館行って調べたい。

言葉:emulate
「熱心にまねる、負けないように競う」の意味。ラテン語の aemulari 「対等になろうと努力する」が原義。コンピュータ用語の「エミュレート」は、「あるプログラムが他のシステム上でも動くよう、システムをソフトウェア的にまねること」とある。幼いころ、スーパーファミコンのスーパーマリオワールドにハマっていたという話をしたら、夫が「エミュレートしたやつあるよ」と、コンピュータのディスプレイ上でマリオのゲームを見せてくれたことがある。だから、コンピュータ用語の意味でのみ知っていた。
あのときのコンピュータは、スーファミと対等になろうと努力していた、負けないように競ってたんだな、健気なやつだなと思った。

音楽: Stardust Revue 「追憶」
「今夜だけきっと」という曲が有名なバンド。最近は「木蓮の涙」がいろいろな歌手にカバーされて有名。地元の文化ホールに毎年コンサートに来てて、その告知CMのBGMが毎年毎年「今夜だけきっと」だった。風物詩的なCMに感化されて、高校生の時、曲を知らないまま、妹と一緒にコンサートに行ってみた。あとから知ったが、「話がおもしろい歌手」らしい。たしかにMCがおもしろかった。「今聴いていただいたのは、~~という曲です。ええ、売れていないので、ご存じの方は少ないと思います。でも安心してくださいね、外の物販コーナーで売ってますから。お帰りの際にどうぞ」という調子。そのビジネスモデルに乗っかって、ベストアルバムを買って帰った。
久しぶりに「追憶」を聴きたくなって調べたら、リマスター版が出ていて購入。なつかしい。すごいなあと思うのは、1981年デビューで、還暦を過ぎた今も現役なこと。続けてるのがすごい。高校生の時にはそのすごさがわからなかった。

動画(アマプラ):エレメンタリー ホームズ&ワトソン in NY、S2-Ep.20
シャーロック・ホームズが、薬物依存の治療のためニューヨークに来て、アメリカ警察と事件を解決するシリーズ。相棒はジョン・ワトソンならぬ、ジョーン・ワトソン。本家のキャラクターが新しい設定で出てくるのもおもしろいのだけど、私が興味深いのはホームズが薬物依存を克服していくプロセスの描かれ方。自己努力だけでは脱却は無理で、人に弱さをさらして助けを求めること、頼ること、コミュニティの一員でいること、コミュニティの一員としてふるまうことなどが少しずつ、丁寧に描かれている。S2-Ep.20はホームズの友人が死去したときの話。死因よ・・・。

 

 

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