by James Baldwin, 1957
ツイッターのタイムライン。ある時から3日置きに、James Baldwinの顔が出てくるようになった。公民権運動に積極的に関わった人物として知られるから、あちこちで頻繁に記事が書かれたり、リツイートされたりしているということだ。作品を読んだことはない。
何度も見かけると興味がわいてくる。でも英語と日本語のどちらから、どの作品から読もうかと考えていると面倒にもなる。そうやって煮え切らないうちに、今使っている教科書に収録されているSonnyに行き当たった。読まないといけない。
初読はよくわからなかったのに、簡単な単語で構成された熟語をひとつずつ確認していったら、辞書の1番目に出てくる意味だと思っていたのが10番目の意味で、その理解をきっかけにわけがわかるようになった。精読は時間のほとんどがつらい、でもたまにとても楽しい。
「昨日覚えた単語が今日も出てきて、わかることができてうれしい」と「初読でよくわからなった作品で、地道に辞書を引き続けた結果、ある1語の理解ですべてがひっくり返ったようにおもしろく感じられるようになる」に、それぞれ1語の言葉がほしい。
— たきじり (@junkotakijiri) 2019年4月8日
語り手の兄。麻薬で捕まり、更生しようともがく弟のソニー。その周りにいる、今は亡き家族。その周りにいる友人、同朋。その周りでしつこく待ち構える暗闇。照らすソニーの音楽。
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