カーテン

最近、小さな挑戦を続けている。
イヤーカフを買ってみたり、写真を楽しんだり、メルカリ(出品)に手を出したり。
模様替えは、インテリアの勉強を兼ねている。

メインカラーを3色に絞ってみた。
同じ色でも質感を変えてみた。
「これでいいや~」と深く考えずに買ったアイテムを見直して、「これが好き!」のものを集めてみた。

カーテンも新調してみた。
今までのは、カインズで買った遮光カーテン。
新しいのは、無印で買った薄いコットンカーテン。

新しいものを探して初めて、実は遮光性をあまり重視していないこと、遮光性ゆえに重たいカーテンだったことに気がついた。

薄くて軽い、光を通すカーテンにしたら、部屋の美しさがわかるようになった。
広い面積を占めるカーテンの色と質感を変えたら、「こんなに変わるのか!」「インテリアデザインっておもしろい!」となった。

朝、起きるのが楽しい。

ほたるいか

ほたるいかミュージアムに行った
ほたるいかの発光ライブショーを見た
ほたるいかが光る仕組みを学んだ
ほたるいか漁の網の形を知った
ほたるいかの俳句を読んだ

ほたるいか漁のビデオを観た
ほたるいかの季節には
ほたるいかミュージアムのスタッフさんが
ほたるいかの発光ライブショーのために毎朝仕入れに行くらしい

ほたるいかの刺身を食べた
ほたるいかの天ぷらを食べた
ほたるいかの酢味噌和えを食べた
ほたるいかの沖漬けを食べた
ほたるいかの素干しを試食して
ほたるいかの素干し(15尾×2)を買った

ほたるいかと夫のツーショットを撮った
冷たい水の中で泳ぐほたるいかに触った

ほたるいかの身投げの写真を見た

 

ten-four

 

世界と自分のあいだに
無線担当者がいるみたい

好きなものを尋ねられて
なんだったっけと
立ち止まる

好きなものは
あるんだ
あるんだけど
「好き」に
つながる
までに
時間が
かかる

1日や1週間が終わる時
俯瞰して再生したり
相手の笑顔に気づいたりして
楽しかったんだと知る

思い出したことを話したあと
相手がつまらなそうにした時に
そうだそうだ、あの出来事には
「嫌」ってラベルがつけてあったんだと思い出す

喜怒哀楽好嫌がないわけじゃない
けど
あいだにひとりいるんだ

好きなものを書けばいいとか
撮ればいいとかいう人の話を聞くたびに
よくわからないと思っていた
遠くにある感じがしていた

好きなものは
あるんだ
あるんだけど
「好き」に
つながる
までに
時間が
かかる

時間を
かければ
いいんだ

昨日飲んだビールは
あんまり好きじゃなかったと
今気づいた

 

Waiting Time with a Tailor

 

“The shirts you’d tailored
make him unbeatable.
The laundry had been repeating
to put a note that they got worn out.
He has pretended not to see
and kept treasuring them
as his precious wings.”

When I finished the last word with thanks,
he came out of the fitting room.
Next voyage with new shirts.

 

 

Beautiful Birds

風を受けて、桜の花びらが転がる。
仕事のアイデアも、イヤフォンから流れる音楽も、さっきから同じものが頭の中で転がる。
目の前の現実と、直近でかかずらっていること、音楽の歌詞、感情が溶けあう。

Do you remember when we were two beautiful birds?
We would light up the sky when we’d fly.
私たちが2羽の美しい鳥だった頃を覚えていますか。
私たちが飛ぶと、空が明るくなったものでしたね。

現実や仕事とリンクする曲を見つける。
ある表現が頭の中に転がり込む。
転がり込みさえすれば、あとはしばらく流しておけばよい。
イントロで思索のスイッチが入るようになる。

言葉を聴いているようで聴いていない。
聴いていないようで聴いている。
感傷的なようで冷めている。
どこでもない場所で待つ。
言葉を足場にして、言葉にならないものを見ようとする。
ひとりだけど、ひとりじゃない気がする。

最近はもっぱら、Passengerの美しい鳥が私の周りを飛んでいる。
Do you remember when ~ の疑問文から始まるのが好みだ。
(私は英語が言語学的に好きで、その中でも疑問文と仮定法が好きなのだ)。
頭の中で転がる歌詞が、仕事のアイデアと合流して、きらめくのを待つ。

私は数年後、この曲を聴きながら、あの頃のことを覚えていますか、と自分に尋ねるんだろうと思う。