キーワードの芋掘り

何気ないことから、おいしい芋を手に入れた。ほくほく。

 

日曜日の朝、近所のファミリーレストラン。たまに「朝食→スーパーへ買い出し」のルートで夫と利用する。この日に通された席の隣には学生が4人いて、勉強をしていた。しゃべりながら、時々プリントの問題を解いていた。私はなぜか気になって、ドリンクバーに行く時やトーストを待つ間、ちらちらと様子をうかがっていた。「勉強って何だろう」と思った。

帰宅して、YouTubeで動画を見た。 “study” で始まって、 “study tips” や “study routine” というキーワードを得た。3日かけてレコメンドやチャンネルを行き来し、海外の大学生の勉強関係の動画を見た。出てくるシーンは大きく分けて、テキストを読む、ノートに書く、パソコンを触っている、だった。思っていたより、パソコンを肌身離さないようだった。

留学経験のある友人に、「どうしてパソコンばかり使っているのか」と尋ねた。講義のノートをとる、レポートを書く、プレゼンを準備する、SNSをやる、の最後に、「編集」と言った。「編集するのも勉強と言っている気がする」。

頭に「編集も勉強」とおいて動画をリピートしていると、たしかにそのように見えてくる。学校の勉強は、教材・講義の情報を編集し、自分が理解・記憶・思考・応用しやすくすることだ。目標と計画を立てる、To doを書き出す、テキストを読んで予習する、章ごとに要約しておく、講義の記録をとる、講義と予習のノートを合わせてリバイズする、課題を解く、レポートを書く、次の授業のプレゼンをつくる、単語帳やクイズレットを仕込んで試験に備える、試験を受ける、合否や評価を得る。リピート。

細かく分けられるようになると、勉強にまつわるキーワードや過程もより見えてくる。何をもっと知りたいか、かゆいところがわかるようになる。海外のユーチューバーが当たり前にやっていることの体系を私も知りたい。勉強まわりの事柄が、日本よりも言語化・体系化されている印象を受けるから。海外の学校の勉強方法を知って、学校の外で勉強することのヒントや刺激を得たい。

YouTubeはキーワードの収集には重宝したが、ピンポイントのものは見つけられなかったので、今度はYouTubeで知ったキーワードをもとに本を探した。ぴったりのものが見つかった。届いたものがとてもよくて、読む前からほくほくしている。

キーワードの芋掘りはもどかしい時間がほとんどだが、そのぶん掘り出せた瞬間が気持ちいい。また掘りに行きたい(1週間じゃなく、日帰り~1泊2日くらいにできるといいな)。

 

 

「月には住みたくないですね」

I love you、「月がきれいですね」ではなくて。出所が不確かな言葉より、ぐっと確かな言葉。

 

セサミストリートのアーニーが歌う、この曲が好きだ。

 

要約すると、「月には行ってみたいが、地球に大切な人がいるので住みたくはない。行くとしてもある日の午後いっぱいくらい。行っても『帰りたい』と星に願うことになる。海中にも行ってみたいが、友だちが魚じゃやることもないし、牡蠣やアサリは本当の家族じゃないので住みたくはない。ジャングルに行ったり、昔の恐竜に会ったりもしたいが、やっぱりずっと住むのは嫌。大好きな人や場所が恋しくなるから」という歌。

なぜか笑ってしまう。止まらない。何回でも動画を観ていられる。

夫が部屋に大きなディスプレイをもっているので、たまに作業中の膝を占拠して、大画面で繰り返し楽しむ。笑いで震える私を乗せて、彼も笑う。

 

昨日、「なんで笑っちゃうんだろう?」を夕食の話題にした。自分じゃわかんないから、考える視点をちょうだい。

「あのキャラクターがかわいいからじゃない?」
いや、リラックマでもドラえもんでも笑うと思う。アーニーよりエルモのほうが好きだし、「かわいいから」はちょっと違う。

「歌詞かな?」
それはあるね。行きたいって言ったあと、早々に住めない理由を説明してるのがいい。海とジャングルに展開するところも。しっとりとした曲とあの歌詞の組み合わせが好きだな。

「ギャップが好きってこと?」
そうかも! 落ち着いた曲調と、自由に想像をふくらませる歌詞。サビ前までの安定感と、サビのややきつそうな高音。歌手のChris Dupontさんがおしゃれにカバーしてて、好きなんだけど、それを聴いて「笑っちゃう」ことはないんだよね。終始大人だからかな。大人な、リアリストの気持ちを、子どものようなつたなさや目の付け所や見た目(パペット)で表現してるところがいいのかも。年齢不詳のキャラクターの、どっちにも偏らない感じが好きなのかもしれない。

 

(編集すればあっという間だが、実際は脱線しながら延々と話した)

 

てか、ここまで話してて何だけど、そういえばこれラブソングなんだよね。大切な人と一緒にいたいっていうね。私こんなに笑ってるけど。

「月がきれいですね」もいいけどさ、「月には住みたくないですね」って言い合うのもいいよね。

ちょうど明日は満月だから、「せーの」で棒読みして笑って、それから一緒に動画観ようぜ。

 

 

言葉の遺伝子配列

コピー&ペーストで確認可。

 

11000001110010 11000001100011 11000001001111 11000010001010 1000111111010100 11000001011001 11000001101000 11000000000001 110000 11000001101000 110001 11000001110000 11000001001011 11000010001010 11000001001100 100111000100110 11000010010011 11000001100000 1010 11000001011111 11000001100000 11000001010011 11000010001100 11000001100000 11000001010001 11000001101110 110010110000111 111101011100000 11000001101011 1010 11000001010011 11000010010011 11000001101010 11000001101011 1001011010100000 11000010001100 11000001100110 11000001000100 11000010001011 11000001101010 11000010010011 11000001100110 1010 1010 11000001011001 11000001001101 11000001111110 11000000000000 11000010000010 1010 110010100111001 1010 1000100001001100 1010 11000010000010 1010 11000011101011 11000011111100 11000011101011 11000001101011 110111100001111 11000010001100 11000001011010 110000 11000001101000 110001 1010 1010 11000001011100 11000010010011 11000001110110 110000 11000001101000 110001 11000001101011 11000001101010 11000010001011 11000001101110 11000001001100 101101011001100 11000001100000 11000010001111 11000001101000 1010 11000011001110 11000011111100 11000011001000 11000001101000 11000001001000 11000010010011 11000001110100 11000001100100 11000001101011 110001000111011 11000001100011 11000001100110 11000010000010 1010 11000001011101 11000001101110 1100100 1101001 1100111 1101001 1110100 11000000000001 110001100000111 11000001101011 11000010000010 111110100011001 11000001101011 11000010000010 1001111011010010 1001001001011011 11000001101110 11000001000010 11000001101000 11000001101011 11000010000010 1010 11000010100010 11000011101011 11000011010101 11000010100001 11000011011001 11000011000011 11000011001000 11000001001100 1001011010100000 11000010001100 11000001100110 11000001000100 11000010001011 1010 11000001110010 11000001100011 11000001001111 11000010001010 1000111111010100 11000001011001 11000001101000 11000000000001 110010101110000 101101101010111 11000001101011 11000001101010 11000010001011 11000010001000

 

ひっくり返すと、0と1ばかりが並んだ
ただこれだけの文章に
こんなに隠れているなんて

すきま も



ルールに漏れず0と1

ぜんぶ0と1になるのが嫌だわと
ノートとえんぴつに戻っても
そのdigit、指にも紙にも黒鉛のあとにも
アルファベットが隠れている
ひっくり返すと、数字になるよ

 

 

参考
ASCIIコード変換機 *2進数を使用
http://web-apps.nbookmark.com/ascii-converter/

 

 

(私にとっての)保存版:ブログのレシピ 10 Steps

「書く」にテコ入れするなら、現状把握から。私のブログの書き方(2018 ver.)を、私のためにまとめたポスト。

 

1 初めにひとつ、決める
小論文の参考書に載っている、「まず結論から書く」や「1パラグラフに1メッセージ」のようなことに似ているが、少し違う。仕事でもの作りする時に、色々な役割の人が集まる会議で提示されるような、「このプロジェクトで実現したいこと」を決める。視点や取り組み方は数あれど、目的はひとつ、どの段階でも意識するように。できあがるまでの指針、立ち戻る場所。「~~~だと主張したい」というのは、そのひとつの形に過ぎない。硬めの文章の中で、「結論を一文で表し、最初と最後に配置し、真ん中に理由を入れる」こともあるが、サンドイッチばかりつくるのはつまらない。

目指したものの例:
・まちの教室KLASSの読書会:いわゆるレポートの型の探索
・My Life with Words:履歴書フォーマットからの脱却
・クラフツマンシップ:初めての本格的な翻訳
・あまちゃん:水を想起する言葉のループ詩
・風呂の蛇:動と静、蛇口から出てきた興奮の再現
・スタートレック:コテコテのウェブライティングの型作り
・黄昏カフェ(ワードクラウド):議事録やレポートではない記録の型提案

 

2 自分に書く
言葉が意味をもって人に伝わる仕組みが不思議で、どうやったら「言葉にできる」んだろうと考えているばかりなので、その上「人にも伝えられて、共感される」を兼ね備えられるなんて奇跡だと思っている。だから「One of 読み手」に自分を置いて、そこに向けて書く。自分の拡張からしか書けない。どうがんばっても他者にはなれない。現場に行って見聞きしたり、勉強したりして、拡張させた自分にペルソナのお面をかぶせ、なりきることしかできない(マーケティング理論やリサーチのやり方で他者を想定することはできないけど、自分なりの分化、メタモルフォーゼのやり方があるのは気に入っている)。

 

3 道具を選ぶ
ノートは書くためのもの。パソコンは出来上がり間近なものを打ち込み、整えるもの。言葉で何かを作る時の8~9割を、オフライン、アナログでやる。書くことは頭だけじゃなく、全身を使いたいものなので、道具も自分の体の一部のように使いたい。着ていてかわいいとか、うっとりいい女気分に浸れるとかはどうでもいいが、チクチクかゆいのはとても気になる。メーカーの工場の生産ラインには、日々の生産を進める人の他に、生産ライン自体をメンテナンスしたり、改善したりする人がいるのだが、そんな人になったつもりで自分のくせや好み、違和感を覚える瞬間に注意し、よく観察し、策を講じる。3秒の時間短縮、0.5円のコスト削減のような塵とて、積もれば山になる。「自分と道具の一体化」を目指して、小さなひっかかりをひとつずつつぶしていくと、書く時のスイッチの切り替え、没入感が全然違う。

ノートはマルマンのニーモシネ。のびのび考えて広げたいのでA4サイズ。罫線は窮屈なので方眼。紙の色はクリームよりも白。リングノートのリングを左にして、縦方向で使う。シャープペンは2B、0.5。カヴェコのペンシルスペシャル、本当に手になじむ。ほどよい重さ、太さ、かつ鉛筆のような形。筆記具を手に、部屋の壁を背にして体育座り、周りに参考資料を置いておき、体、特に足が冷えないようにしておくことが、書く前のお決まりルーティーン。書きたい気分だろうがなかろうが、すぐに没入できる。

パソコンはMac、Windows、どちらも長年使った上でWindows派。Macはパソコンと手首の接触部分が痛くなりがち。日本語の予測変換には、カスタマイズしても使いにくさが残る。書くためのアプリは「メモ帳」がベスト。キーボードは浅すぎず深すぎず、押した感覚がしっかり残るものが好き。タブレットや薄型が主流の時代、いつか離れる日が来るのが心底嫌なくらい、レノボのX260を愛している。ThinkPadのキーボードは本当にすばらしい。

 

4 書き出して、そのままにしておく
とにかく、頭から出す。文章じゃなくてもいい。単語だけとか、絵とか、本題とは違うけど思いついたこととか。最初からデジタルだと、書き出す・書き広げるのがリニア(線状)になるし、Deleteキーを押しがちになる。書いたものをDeleteキーで消してしまうのと、書いたものの上に線を引いて消すのでは、同じ「消す」でも意味が違う。消した跡を残すのは、私が頭の中の言葉を出し切るには必要なこと。出し切ると、頭は自然と次に行く。消した跡も含めて、ごちゃごちゃした文字の集合から、連想や新しいアイデアが生まれやすい。

 

5 書き出して、ボツにする
次の種類のものは、出し切ってからバツ印をつける。

・すでに頭の中でできあがっているもの
「書きたくてしょうがないもの」だが、書くことによる伸びしろがないものは、おもしろくない。「文章になるかどうかわからないけど、強く惹かれた出来事や言葉があり、連想やら何やらで遠くまで行き、結果思いもよらないものが出てきた」が好き。

・妙に説明的なもの
「すでに頭の中でできあがっているもの」に似ているが、加えて、書き出した時に言葉が硬いことが多い。硬めの文章が、意図せず勢いよく出てくる時は、頭のどこかに「私は悪くない」「あの時悲しかった」など、怒りや悲しさ、悔しさがある。無意識に、誰かに説明して、わかってもらいたくなっているよう。文章を書くことのメリットとして、「言語化することで自分と向き合える。癒される」があるらしいが、私はこういう類のことを書きあげるのが疲れるし、あとから読みたくもならないので(=正確には、疲れるし読みたくもならないことに気がつくようになったので)、ブログに発展させる必要を感じない。「長文を書いているうちに気づく」しかないので書き出しはするが、説明的だと気づいた時点でお役目終了である。

 

6 言葉をなぞる
コンピュータで数字から変換される文字と違って、アナログは書かなきゃいけない。頭を拡散モードにして文字を書いていると、言葉のひとつひとつをなぞれる。「さんずいだ」とか「さっきから漢字ばっかりだな」「類語はなんだっけ」など、意味はもちろん、音や字面やイメージを触りながら進むことができる。辞書で調べたことは一緒にメモする。速くないし、疲れるけど、楽しい。「書くことがない」と止まることがない。

 

7 「書き出す」と「赤入れ」は別々に
出てきたものを否定せずに書き続けていると、じきに構造が浮かび上がってくるので、ページを新しくして整理整頓をする。「書き出す」は一気に集中的におこない、「整理整頓」とは段階を分ける。無邪気で、まっすぐで、ぐんぐん進み、時に論理を無視して飛躍する子どもは、カッチリスーツに眼鏡を光らせ、感情を挟まず冷ややかに仕事を片づける大人、分析家・批評家を怖がる。萎縮してしまうので、登場シーンは分けなければいけない。先に拡散、あとで収束。どちらも大切。

 

8 デジタルは1割
パソコンは、すでに決まりかけている構造やまとまりを打ち込み、整えるために使う。私にとってデジタル化は、固めるためのもの。もともとリニア(線状)の構造をもつ文章が、数字やフォントのおかげでよりリニアの色を濃くして固められる。均一で、流れるように読めるようになり、音や字面にも注意を向けやすくなる。デジタル空間に打ち込む、整える作業も(レノボのおかげで)好きだが、全体の1割で、アナログの9割があってこそ。

 

9 音読する
声に出して読む。つっかえたり、音の重複があったり、どこか気になる時は、考えて、他のものに交換することがある。簡潔で、読み上げやすく、綺麗なものならオールオッケーなわけではなく、あくまでも目的に合うかどうか。あえて汚い音にしたり、強弱をつけたり、スピードをつけたりすることもある。話し言葉を部分的に入れるのは、リズムをつけるため。

 

10 眺める
余白、ひらがな、カタカナ、漢字のバランスを考える。こちらも目的に合わせて、漢字を多めにすることも、ひらがなだらけにすることもある。表記の揺れは気づく範囲で修正する。投稿ボタンを押した後、レスポンシブチェッカーで確認して完了。

 

 

ゴンドラの唄

いのち短し 恋せよ乙女  
紅き唇 あせぬ間に  
熱き血潮の 冷えぬ間に  
明日の月日は ないものを 

 

町の病院に寄ってからジムに行こうと、薄く化粧をした。ジムに直行する日は、どうせ汗だくになるから日焼け止めだけ。町に出る日は気分に合わせて遊ぶ。

この日はファンデーションを塗る気にならなくて、ツヤの出る下地と部分的なコンシーラーだけにした。パールの入った粉をはたき、眉を描き、アイラインと口紅をひいた。チークを乗せなくても、頬にほのかな赤みがある。パールのおかげで悪くない。自分に向ける言葉としては珍しく、いいじゃんと思った。

 

いのち短し 恋せよ乙女
いざ手をとりて かの舟に
いざ燃ゆる頬を 君が頬に
ここには誰も 来ぬものを

 

最近、マシンの種類と回数を増やしたから、筋トレにはみっちり1時間かかる。それから30分ジョギングをして、風呂に入って帰る。いつものように、まずシャワーを浴びた。湯船に腰まで浸かって300秒、肩まで浸かって300秒、歌うように数えて上がった(自律神経にいい入り方らしい)。

体を拭いて下着をつけ、水を飲んでいたら、知らないおばさまに声をかけられた。

「サウナ入ってたん?」

プールで泳いでサウナコースの人だろう。私のトレーニング動線では見かけない。筋トレをして、走って、さっと行水しただけですよと答えると、

「そうなん!? 体じゅうが真っ赤できれいよ。」

と言われた。体をまじまじと見られる。

「若いっていいね。年とるとそうもいかんでね。今から運動習慣があるのはええことやわ。まあほんとにきれい。」

血のめぐりって美しさと結びつくの!? そこに目をつける人が現れたことも、たいそう褒めてくれることも新鮮で、うれしかった。

パウダールームに行き、鏡に体を映した。なるほど、言われてみればまんべんなく赤い。1年前は運動などしてなくて、じんましんやひっかき傷に悩み、全身を見ることもなかった。自分に向ける言葉としては珍しく、きれいだと思った。

 

いのち短し 恋せよ乙女
黒髪の色 あせぬ間に
心のほのお 消えぬ間に
今日はふたたび 来ぬものを

 

 

 

 

 

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